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純粋餃子批判

栃木県宇都宮市。私が産まれ、大学進学までの18年を過ごした。

 

北関東最大の都市であり、その高度な文化水準と発展ぶりは、まさに私が体現している通りである。帰省するたびに店が消え、人々の姿はまばらとなり、駅前のロータリーには族車が群れを成している。どうにかしなければ早晩滅ぶのではないかと本気で心配している。

 

さて、この宇都宮にも、全国レベルの知名度を誇るものがある。

「餃子」である。

 

たかが餃子、という勿れ。「ラーメンのおまけ」程度の認識しか持っていないのなら、あなたは宇都宮では生きていかれない。宇都宮では、餃子こそ、食卓の王者である。

 

町おこし云々というわけでもなく、なんでだかもともとやたらと餃子専門店が多い。正直どれもこれも美味しいというわけではなく、やはり王道のシンプルな餃子で勝負しているような店に限る。市民のほとんどは「みんみん」派と「正嗣」派とのいずれかに属し、異なる党派間での結婚は、「治安維持」の名目から条例により固く禁じられている。もとい、餃子の贔屓が違っては、共に食卓を平和に囲むことなど出来るべくもない。

 

ちなみに我が一族は「正嗣」党であるが、時折、冷凍餃子を京都に取り寄せて食べたりする。インターネットとは便利なものだ。京都の友人に振る舞うこともあるが、だいたい、ハズさない。当然のことである。

 

関西では、飛車だか桂馬だかという中華屋が餃子屋を僭称している。宇都宮人として、実に嘆かわしいことだ。