置い読(とく)という愉しみ

独り暮らしの家にしては本が多い方なのではないか、と勝手に思っている。

 

図書館というものと折り合いが悪く、昔から本は買って読んでいた。親も本と言えばかなり融通を利かせてくれたので、本屋に連れて行かれる度に、何時間もかけてどれにしようこれにしようと悩んだものだ。それでもたいがい5、6冊にはなってしまい、「そんなに買ってどうする」と親にあきれられたのを思い出す。

 

三つ子の魂百まで、というくらいだから、24年くらいでは習い性が薄れるわけもない。京都に移ってもずんずん本は増え、進路を誤ったおかげで、近年ことさらにその勢いを増している。

 

「本の散らばる部屋」というのも無頼派的な趣が無くもないが、一線を越えればただのゴミ屋敷である。人間らしい生活を送らねばならない、そう思い立って数年ぶりに本棚の整理をした。

 

本を整理するルールは至って単純明快。

「原書・専門書等を一番よく見える場所に設置する」

「二度と読まない本は売るか見せる必要のある本の後ろに配置する」

これに従うと文庫本なら岩波文庫PHP新書より上位に、そしてカント関連書籍は堂々のセンターを獲得することになる。こうすることで、高額な専門書達もインテリアとしての本来の役割を十分に発揮出来るわけだ。

 

そして、こうして何かを整理する度に、自分のうちの意外な広さにハッとさせられるのである。